ラクトフェリンと抗菌

ラクトフェリンの抗菌作用

ラクトフェリンの働きとしてよく知られているのはその抗菌作用です。その効能を示す身近な例として、動物たちが切り傷など怪我をしたときの反応を考えてみましょう。反射的にこれらの動物たちは傷口を丁寧になめて綺麗にします。実はこの行動によって、傷口の清掃を行っているだけでなく、唾液に含まれるラクトフェリンの抗菌作用を利用した消毒をしているのです。では、ラクトフェリンはどのような仕組みで細菌の繁殖を防ぐのでしょうか。一般的に細菌は体内に侵入してきた後、増殖して体内の細胞を攻撃するようになる段階で必ず鉄分を必要とします。ここでラクトフェリンの持つ、鉄分と容易に結びつくという特性が生きるわけです。細菌の栄養分となる鉄を奪い取ってしまうことでその増殖を抑えることができ、これが結果として抗菌作用として認められているのです。ただし、ラクトフェリンが鉄と結び付くことのできる容量にも限界があるため、なんらかの仕方で定期的に摂取することによって体内のラクトフェリン量を保つ必要があり、それによって抗菌効果を高く保つことが可能となります。

ラクトフェリンとピロリ菌

ラクトフェリンの抗菌作用の実例として、ピロリ菌への効果を考えてみましょう。ピロリ菌は人間の胃に存在する細菌で、胃潰瘍や胃がんを引き起こす原因となり得る有害な菌として知られています。その感染力は非常に強力なため、世界人口のおよそ半分はこの菌に感染していると考えられています。このピロリ菌保菌者に対して、ラクトフェリンを配合したヨーグルトを定期的に摂取してもらった結果、およそ2カ月で体内のピロリ菌は約半分にまで減少したという研究結果があります。

抗菌作用を活かした別の分野

最近ではラクトフェリンがアクネ菌対策にも有効であることが確認されて、ラクトフェリン配合の化粧水やクリームなどの美容品が数多く販売されています。殺菌成分を持つ抗生物質を配合した化粧品と比べて、ラクトフェリンは自然由来成分で肌への刺激も少ないため、人気が高まっています。